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「バイトをしないと大学生活を送れない」 そんな学生の弱みにつけこむブラックバイトにご用心



アルバイトをする理由

私が学生の頃は、旅行資金、中古車の購入資金など生活費以外の趣味などに使う目的でアルバイトをする人が多かったと思います。現在は、学費や生活費を補うためにアルバイトをせざるを得ない、といった理由でアルバイトをしているようです。
 
平成28年度学生生活調査(日本学生支援機構)によると、大学(昼間部)のアルバイト従事者の割合は83.6%となっています。内訳を見ると「家庭からの給付のみで修学が困難」47.5%、「家庭からの給付のみでは修学不自由・困難及び給付無し」36.0%となっています。
 
この背景には、保護者の経済力の低下と学費の高騰があります。
 
国税庁の民間給与実態統計調査によると、民間企業に勤める会社員やパート従業員が2016年の1年間に得た平均給与は421万6000円で、男女別では、男性の521万1000円に対し、女性は279万7000円でした。
 
雇用形態別では正規雇用が486万9000円、非正規雇用は172万1000円となっています。ここ数年平均給与は上昇傾向にありますが、金融危機前の水準にようやく戻りつつあるという状態です。
 
一方、学費は金融危機後も上昇を続け、現在平均的な学費(授業料、施設設備費)は、国立大約54万円、私大文系約92万円、私大理系約126万円です。世帯年収が500万円だとすると学費の占める割合は、国立大約11%、私大文系約18%、私大理系約25%となります。
 
このような状況で、学費や生活費を保護者に全額あるいは大部分支援してもらうのは難しく、奨学金やアルバイトに頼らざるを得ない現状があります。
 
奨学金は借金なので、アルバイト収入を増やそうと思うかもしれませんが、この後述べるように大きな危険が潜んでいます。
 

ブラックバイトって何?

ブラックバイトは、決まった定義がありません。私の考えるブラックバイトとは、学生の無知に付け込み、劣悪な労働条件で働かせるなど、法律を無視した働き方をさせ、学業との両立ができなくなるアルバイトをいいます。
 
ブラック企業のアルバイト版です。
 
もしブラックバイトだったら辞めればいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、学費と生活費のためにアルバイトをせざるを得ない場合、簡単に辞めるわけにもいかず、無理な要求にも応じざるを得ません。
 

ブラックバイトの典型例

厚生労働省の大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査(2015年11月)によると、勤務経験のある業種(複数回答)は、コンビニエンスストア(15.5%)、個別指導の学習塾(14.5%)、スーパーマーケット(11.4%)、居酒屋(11.3%)の順となっています。
 
そして、全体の60.5%が勤務先で労働条件を巡るトラブルがあったと答えています。
 
トラブルの中では、シフトに関するものが最も多いですが、中には、賃金の不払いがあった、労働時間が6時間を超えても休憩時間がなかったなどといった法律違反のおそれがあるものもありました。
 
トラブルの典型例としては、「コンビニやケーキ屋などのアルバイトで販売ノルマを課され、売れ残りを買いたくないのに買わされた」「塾講師のアルバイトで時間外に教材作成や保護者対応を任せられたが、賃金が支払われない」「居酒屋のアルバイトで皿を割ったら、賃金から弁償させられた」「仕事に必要な制服や道具を買わされた」「社員と同じ重い責任の仕事を任されているのに低賃金」「有給休暇を申し出たら、ないと言われた」「アルバイトのシフトを勝手に入れられる」「辞めたいと言ったら、代りを連れてこないと辞められないと言われた」「辞めたいと言ったら、損害賠償を請求すると言われた」などがあります。
 

ブラックバイトへの対策

労働基準法の基本的な知識を身に付けることが大切です。厚生労働省のホームページ( http://www.check-roudou.mhlw.go.jp/parttime/ )に「アルバイトを始める前に知っておきたい7つのポイント」などの情報がありますので、ぜひ、参考にしてください。
 

先程のトラブルの典型例は法律違反の可能性が極めて高い事例です。使用者に改善を求めて直接話し合っても解決しない場合は、1人で悩まず大学の担当部署や労働基準監督署などの公的機関に相談しましょう。
 
相談するために日頃から記録を取り、証拠を残しておくようにしましょう。そうしないと水掛け論になってしまいます。
 

学業に支障をきたすようであれば躊躇せず辞めよう

法律によると、労働期間に定めがある場合、その途中で辞めるには「やむを得ない事由」が必要です。シフトを多く入れられて学業との両立ができないようであれば「やむを得ない事由」に当るでしょう。
 
労働期間に定めがない場合は、原則、2週間前に申し出れば自由に辞めることができます。辞める理由も使用者の承諾も不要です。
 
もちろん、「給料を支払わない」「損賠賠償を請求する」「代りを探してこないと辞めさせない」と脅されても、辞めるのを思いとどまる必要はありません。
 
もし、このように言われたら先程の相談窓口に相談しましょう。なお就業規則等で、別の辞職の申出時期を2週間以上前にしている場合もありますから、確認しましょう。
 
アルバイトを辞めると経済的に学業継続に支障をきたすような場合、保険として余裕をもって奨学金を借りておきましょう。使わない分は貯蓄しておき卒業前にまとめて返還することもできます。
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

Source: ファイナンシャルフィールド

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